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トゥシューズとバレエシューズの違いをまとめ!ポアントの履き方もイラスト付きで解説

バレエ入門

バレエの普段のレッスンで履く靴には、トゥシューズとバレエシューズといった2つの種類があり、それぞれ用途や構造が異なります。今回の記事では、それぞれの違いについて、下記のような流れで詳しく解説していきます。

  • 用途の違い
  • 構造の違い
  • 履き方の違い

トゥシューズとバレエシューズの違いを分かりやすくまとめているので、それぞれの違いについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。また、ポアントの履き方についても、イラスト付きで解説しているので、そちらもぜひ見てみてください。

トゥシューズとバレエシューズの用途の違い

まず、トゥシューズとバレエシューズの用途の違いについて説明します。それぞれ使用されるタイミングが異なり、人によっては使用を制限したほうがよいこともあります。それぞれの用途について詳しく説明していくので、その中で違いを理解してみてください。

バレエシューズの用途

バレエシューズは、バレエを踊るために作られたバレエ専用の靴であり、初心者からプロのダンサーまで、全てのバレエダンサーが履きます。レッスンはもちろん、発表会や公演などの舞台でもバレエシューズは着用され、基本的にクラシックバレエを踊るときは必ず履くものといえるでしょう。

ただし、演目や振付によってはバレエシューズを履かないこともあるため、例外は存在します。

トゥシューズの用途

トゥシューズは、つま先で立つために作られたバレエ専用の靴です。シューズの先端部分に固い詰め物のようなものが入っており、足を伸ばしてつま先で立てるように作られています。つま先で立つことをポアントといい、トゥシューズはポアントのために作られているものであるため、トゥシューズそのものをポアントと表現する人もいます。

トゥシューズは、正しく扱うために高い技量を必要とするため、一般的にバレエをはじめたばかりの初心者が履くことはありません。国際ダンス医科学学会によって作成された「トゥシューズのトレーニングを開始するためのガイドライン」によると、下記のように推奨されています。

①決して12歳以下ではないこと。

②もし解剖学的に適切な水準に達していないのなら、決してトゥシューズを履かせないこと。

③もし本気でプロを目指しているというわけでないのなら、トゥシューズを履くことを思いとどまらせること。

④もし胴体と骨盤(体幹の筋肉)や脚が弱いなら、トゥシューズの練習開始を遅らせること。

⑤足と足首が過度の関節可動域をもっているなら、トゥシューズの練習開始を遅らせること。

⑥もしバレエのレッスンが週1回なら、トゥシューズを履くことを思いとどまらせること。

⑦もしバレエのレッスンが週2回で、上記の条件に当てはまらないなら、バレエを始めて4年目にトゥシューズの練習を始めること。

When can I start pointe work? Guidelines for initiating pointe training

このようにトゥシューズは、誰でも履けるバレエシューズとは違い、履けるようになるまでの道のりが非常に長いため、ある程度バレエに慣れている方向けの靴であることが分かります。

トゥシューズとバレエシューズの構造の違い

トゥシューズとバレエシューズは全くの別物なので、構造も大きく違います。それぞれの構造について、イラストともに説明していきます。

バレエシューズの構造

バレエシューズの構造

バレエシューズの構造は非常にシンプルです。本体足にフィットさせるゴム底面に張り付けるアウトソールといった3つのパーツから構成されています。

本体はキャンバスと革のどちらかの素材で作られており、単一の素材で作られているものとキャンバスと革を組み合わせて作られているものに分かれます。

足にフィットさせるゴムは、2本のゴムをクロスさせるタイプと1本のゴムを一文字にフィットさせるタイプに分かれます。

アウトソールは靴にクッション性と滑りにくさを持たせる役割を持ちます。底面全体にソールが張り付けられているフルソールタイプと、底面の前と後ろにだけソールが張り付けられているスプリットソールタイプに分かれます。

トゥシューズの構造

トゥシューズの構造

バレエシューズとは違いトゥシューズは作りが複雑で、部位ごとに名称がついています。それぞれの名称について説明します。

①ボックス

足先を包み込む部分を指しています。つま先で立てるようにボックス部分は硬く作られていますが、「使っていくうちに形が変化する」という柔らかさも併せ持っており、変化した後の形が自分の足に合うかどうかは、色々なブランド・メーカー・サイズを経験する中で探っていくことになります。また、ボックスの幅や形も商品によって大きく違うため、自分の足の形に合ったボックスのものを選ぶ必要があります。

ボックスの中身は製造者によって異なり、ボール紙や布を入れて糊で固めていることもあれば、潰れにくいプラスチックを詰めていることもあります。

②プラットフォーム

ポアントの際に地面と接する部分を指しています。プラットフォームは形や幅、角度が商品によって異なり、形が円に近いような形状となっているものもあれば、幅が広く作られているものもあります。

③ヴァンプ

先端から足を入れる部分までの長さを指しています。ヴァンプの長さは商品によって異なり、足先の長さによって選べるように長いものと短いものが存在します。

④前ぐり

足を入れる部分を指しています。鋭くV字にカットされているものと、丸くU字にカットされているものがあります。

⑤クラウン

トゥシューズを横から見たときの前ぐり部分における高さを指しています。商品によって高さは異なります。

⑥サイドシーム

製造過程で発生する縫い目を指しています。サイドシームを境に生地が切り替わっていることもあります。

⑦シャンク/インソール

中敷きのことを指しています。ポアントをサポートできるように固く作られていますが、使っていくうちに柔らかくなります。シャンクの固さや長さは商品によって大きく異なります。

⑧アウトソール

靴の底面を指します。

トゥシューズとバレエシューズの履き方の違い

トゥシューズとバレエシューズは履き方も大きく違います。それぞれの履き方について説明します。

バレエシューズの履き方

バレエシューズの履き方は簡単です。普通の靴と同じように足を入れて、ゴムをかけるだけで履けます。

トゥシューズの履き方

バレエシューズとは違い、トゥシューズの履き方は少し特殊です。基本の履き方の流れについて、イラスト付きで説明します。

ステップ①トウパッドを装着する

まず、トウパッドを装着します。トウパッドとは、足先の保護や足先の靴擦れ防止を目的として使用するものです。たくさん種類があるので、自分に合ったものを選びましょう。

ちなみに、トウパッドを着用する前に、怪我の予防を目的として足の指にテーピングを巻く人もいます。

ステップ②ゴムに足を通してつま先まで足を入れる

続いて、トゥシューズのゴムに足を通し、つま先まで足を入れます。ゆるみがあると正しくポアントできなくなってしまうため、しっかりと足を通します。ゴムは後付けするものなので、付いていない人は無視してください。

ステップ③足首を立てる

次は、リボンを巻きやすいように足首を立てておきます。少しお尻が浮くくらいの感覚で行うと足首が立ちやすいです。

※必ずしも足首を立てなければいけないわけではありません。人によっては、足首を立てた状態でリボンを巻くと、ポアントの際にゆるむ可能性もあるからです。自分に合ったやり方で、リボンを巻きやすい体制を整えてください。

ステップ④内側のリボンから2周巻く

1周目はアキレス腱を通すように斜め上に巻き、2周目は足首に沿って真横に巻きます。リボンは内側で終わるようにします。

ステップ⑤同じように外側のリボンを巻く

内側のリボンを巻いたときと同じように、外側のリボンも巻いていきます。真横に巻くときリボンが重なってしまうと思いますが、多少重なってしまっても大丈夫です。こちらも、最後はリボンが内側で終わるように巻いていきます。

ステップ⑥リボンを固結びする

内側でリボンを固結びします。この時点で足首がきついかどうかを確認します。

ステップ⑦最後にリボンをしまって終了

足首のきつさに問題がなければ、結んだときに余ったリボンを、足首に巻いているリボンの中にしまって終了です。


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