ジャイロキネシスとは?効果やメリット、資格取得の方法や費用を解説

バレエエクササイズ

バレエに関心のある方の中には、「ジャイロキネシス」について興味のある方も多いのではないでしょうか?

ジャイロキネシスとは、ダンサーのボディメンテナンスのために考案されたエクササイズであり、多くのバレエダンサーがそのメソッドを活用して身体を整えています。

また、近年では、そういったプロのダンサー以外にも、エクササイズブームによって、ジャイロキネシスを受けたいと考える一般の方が増えました。

その影響か、「ジャイロキネシスのプログラムを導入したい」というバレエ教室の先生の声もよく耳にします。

今回の記事では、そんなジャイロキネシスについて詳しく解説。ジャイロキネシスとはどのようなものなのか? 具体的にどんな効果が期待できるのか? ジャイロキネシスに関するさまざまな疑問にお答えします。

また、ジャイロキネシスの資格を取得する方法についても簡単に説明。これからプログラムの導入を検討している先生は、ぜひ参考にしてみてください。

ジャイロキネシスとは?

ジャイロキネシスとは、1980年代にニューヨークで生まれたエクササイズ。元バレエダンサーのジュリオ・ホバス氏によって考案されました。

もともとはホバス氏のリハビリテーション用に作られたものでしたが、徐々にニューヨークのダンサーたちの間で広まっていき、「ダンサーのためのヨガ」と呼ばれるまでに普及。

さらに、テニスやゴルフなどさまざまなスポーツのテクニック向上にも用いられるようになり、いまではスポーツの分野から一般の方の健康増進まで、幅広いシーンで使用されています。

その特徴は、五感を刺激しながらゆっくりと呼吸をし、身体の自然な動きに逆らわないよう、滑らかに動くこと。ジャイロとは英語で「円」や「螺旋」を意味し、曲線的な動きで流れるように身体を動かします。

また、椅子に座った状態からスタートすることも特徴のひとつ。もともとがリハビリテーションのために作られたものなので、けがをしている人や車いすの人でも行いやすいエクササイズとなっています。

エクササイズとしてのキーワードは、「誰でも、自然に(あるがまま)、楽しい気分で」というもの。

ヨガやピラティス、バレエなどさまざまなエクササイズや舞踊をひとつにまとめたような動きによって、身体の奥底に眠る力や潜在性を自然な形で呼び覚まします。

ジャイロキネシスとジャイロトニックの違い

ジャイロキネシスと似たような言葉で「ジャイロトニック」を耳にしたことがある方もいると思います。

ジャイロトニックとは、ジャイロキネシスをもとにホバス氏によって考案されたもので、大きな違いは専用の木製マシンを使用すること。「プリタワー」と呼ばれる大きなマシンを使って、エクササイズを行います。

また、得られる効果やエクササイズとしての理念はおおよそで同じですが、レッスンの受け方の違いを知っておくと、それぞれの違いをより理解しやすいため、ここで説明しておきたいと思います。

ジャイロキネシスは、基本的にグループレッスンですが、ジャイロトニックは専用のマシンを使うため、トレーナーとマンツーマンのプライベートレッスンになることがほとんど。

ジャイロトニックはトレーナーが正しい方向に導いてくれるため、より効果的に身体の可能性を引き出すことができますが、ジャイロキネシスは自分との対話を重ねながら正解を模索していくため、ジャイロトニックに比べて身体への意識が高いものになるという効果が期待できます。

どちらが上ということはないので、両方を試しながら自分に合っている方を採用するのがよいでしょう。可能であれば、併用するのがベストです。

ジャイロキネシスとピラティスの違い

ピラティスとの違いが気になる方も多いのではないでしょうか? 細かく見ると動きの種類や椅子の有無など、異なる部分がたくさんありますが、「健康になるためのエクササイズ」という点においては同じです。

体幹が鍛えられる点も変わりはなく、似たような効果が得られるエクササイズといっても差し支えはないでしょう。

動きに関する違いでいえば、ジャイロキネシスは曲線的なものが多いのに対して、ピラティスは直線的なものが多いです。

このように、根本の部分で大きな違いはありませんが、ピラティスは内容によって運動強度が大きく変わる点に注意が必要。

ジャイロキネシスはリハビリテーションを起源とするエクササイズなので、辛さやしんどさはあまり感じにくいですが、ピラティスは、内容によっては身体を鍛えることを目的としていることもあり、ハードな場合があります。

ジャイロキネシスの効果やメリットって?

ジャイロキネシスには、さまざまな効果やメリットがあります。その中でも代表的なものを箇条書きでご紹介しましょう。

ジャイロキネシスの効果

  • 肩こりや腰痛の改善
  • ストレス緩和
  • 姿勢の矯正
  • 美しいボディラインの習得
  • デトックス、リラックスの効果
  • 体幹(インナーマッスル)の強化
  • 柔軟性や持久力の向上

リズミカルに呼吸をしながら身体を動かすため、血流循環によるデトックスやリラックス、ストレス緩和の効果が期待できます。また、背骨を中心に身体の深部を動かすことで体幹が鍛えられ、姿勢の矯正や美しいボディライン習得といった効果も。

ジャイロキネシスのメリット

  • 関節や身体に大きな負担をかけることなく運動できる
  • 動きがシンプルなので覚えやすい
  • リズムに合わせて身体を動かすので楽しい

ジャイロキネシスの大きなメリットは、”身体に負担のかからないシンプルな動き”である点。安全かつ覚えやすい動きで身体を動かせるので、年齢やけがの有無に左右されずエクササイズを楽しめます。

ジャイロキネシスの資格を取得する方法は?

ジャイロキネシスは認定資格が設けられており、養成コースを修了することでアメリカ本部から認定証が発行され、ジャイロキネシスの認定トレーナーになることができます。

ジャイロキネシスを教えられるようになりたいというダンサーの先生は、認定資格を取得しておくのがおすすめ。先生としての箔が付き生徒から信頼されやすくなるのはもちろん、体系的に学ぶことで自身のレベル向上も見込めるからです。

資格取得にかかる費用は約40万円

資格取得をおすすめしたものの、ジャイロキネシスの認定トレーナーになることは、そう簡単ではありません。

まず、取得するまでに約40万円ほどの費用がかかります。資格取得のためには養成コースに通う必要があり、大きく分けて4つのコースを修了する必要があるのですが、それぞれの費用がおよそ10万円から20万円ほど。

また、養成コースが身近にあるとは限らず、地方にお住いの場合は東京まで遠征を求められるケースも多く、その旅費も必要となります。このように多額の費用がかかるため、ジャイロキネシスの認定資格を取得することは、そう簡単なことではないのです。

また、取得までの期間が約1年半と長いことも簡単ではない理由のひとつ。

それぞれのコースは3日間や12日間と短いのですが、アプレンティスと呼ばれる期間が非常に長いです。アプレンティスでは、最低6か月、12か月以内に、実習生として、規定の時間を超えるよう指導経験を積まなければいけません。

1年半はあくまでも目安であり、それより短くなる場合もありますが、それでも1年以上はかかるとみて間違いないでしょう。この期間の長さに耐えられる人でなければ、ジャイロキネシスの認定トレーナーになることはできません。

養成コースの詳細を知りたい方

訓練の内容や具体的な費用の内訳を知りたい方は、養成コースのサービスを提供している組織のホームページを参照してみてください。

資格取得までのステップを詳しく解説してくれているので、当記事よりフローのイメージが湧くと思います。

筆者のおすすめは、下記のページです。図で分かりやすく解説してくれているので、気になる方はぜひご覧ください。

▼GYROTONIC® KAMAKURA 様
ジャイロトニック資格取得までのステップ

ジャイロキネシスの認定トレーナーを目指す方へ

バレエ教室の先生として活動される傍ら、ジャイロキネシスの認定トレーナーとしても指導を行われている高山希さんに、ジャイロキネシスの認定トレーナーの資格を取得することについて、インタビューを行わせていただきました。資格を取得するまでに至った経緯や、養成コースに通ってみての感想についてお話しいただいています。ジャイロキネシスの認定トレーナーを目指されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ジャイロキネシスでエクササイズを楽しもう

ジャイロキネシスは、身体に大きな負担をかけずに楽しめるニューヨーク生まれのエクササイズです。バレエの上達に欠かせない、体幹のトレーニングにも効果的。興味のある方は、ぜひジャイロキネシスのレッスンを受けてみてください。

また、ジャイロキネシスの資格取得を考えられている先生もいるかと思います。認定トレーナーになるまでの道のりは長く険しいものですが、ジャイロキネシスに出会って自分の可能性が広がったと感じられる先生は少なくありません。

指導者としての幅を増やしたい、より成長したいと考えられている先生は、ぜひ認定資格の取得に臨まれてみてはいかかでしょうか。


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